SONG OF THE EARTH 311 – FUKUSHIMA 2024 –

REPORT

2022年SOTE311福島前半レポート

2022年SOTE311福島前半レポート

「悲しみから喜びへ」をテーマに5年前から福島県内で開催しているSONG OF THE EARTH 311 -FUKUSHIMA 2022-。ナショナルトレーニングセンター Jヴィレッジを主な会場として、東日本大震災・原子力災害伝承館(以下、伝承館)とも連動し、集いの場を設けることができました。今年は3月10日から3日間にわたり開催、前半の様子をレポートします。

3月10日 キオクツナグミライ、浮かんだ文字

3月10日は伝承館において夕方からCANDLE 11thを開催しました。伝承館は、一昨年オープンした津波と原発事故という人類が経験したことがない複合災害を後世に伝える施設です。建物のテラスからは海をすぐ近くに望むことができる、そんな立地にあります。

夕方、LOVE FOR NIPPONのメンバーを中心に外の芝生広場にキャンドルが並べ始められました。キャンドルは、CANDLE JUNE作のキャンドルと福島県内を中心に各地から集まったメッセージキャンドルのふたつがあります。将来の夢、いま感じていること、灯したい思いを自由に書いていただいています。今回は日本キャンドル協会にも協力いただき、全国各地からも多くのメッセージが集まり、約2,000本のキャンドルを灯しました。

夜が濃くなっていくと、キャンドルの小さな炎がちらちらと輝きを増していきました。たくさんのメッセージキャンドルが形取った文字は「キオクツナグミライ」。無数の願いが空高くのぼっていくようでした。

3月11日 12年目の始まり、ここから一年を

3月11日は音楽や食事やワークショップなど催しを楽しみながら集うお祭り、フェスティバルです。ステージには福島に心を寄せるミュージシャンやパフォーマーが集結、フードコートには福島の名産やLOVE FOR NIPPONとともに長年活動する店も軒を連ねました。屋外会場では凧あげやダルマ引き合戦といった、地域で古くから行われてきた伝統行事もプラス。笑顔が溢れるしかけが満載です。

11日朝。開場の10時前にはすでに来場者の姿がありました。毎年SONG OF THE EARTHを楽しみにしている人、初めて来た人、この日のために休暇を取った人、それぞれの思いで集まってくれています。不思議と3月11日は毎年晴天。今年も早朝から青空が広がりました。

ステージでは、ミュージシャンのみなさんが素晴らしい音楽を次々に届けてくれました。福島への思い、東日本大震災に思いを馳せながら、ときどき言葉を詰まらせながら。その声や音に耳を傾けていると、腹の奥にずっしりとしたなにかが落ちてきます。

14時半。来場者も出演者も全員が屋外の会場へ集まりました。そして、14時46分。サイレンが鳴り1分間の黙祷。日差しは温かいものの、冷たい風が吹いています。そして、こうして冷たさや寒さを感じるたびに思うのです。あの日はもっと寒かっただろう、と。

黙祷を終えて、大空を見上げると大きな凧がいくつも飛んでいました。この凧は広野町の日本最北のバナナの茎を使って作られた特別な和紙でできています。和紙には子どもたちの夢が描かれています。「古くから凧は天国と地を繋ぐものといわれているんです」とは、大凧あげを担う三条凧協会須藤謙一(須藤凧屋)さんの言葉。ほんとうにそんなふうに見えました。

挨拶のなかで「3月11日を休日にしたいんです」と、CANDLE JUNEは来場者にうったえかけます。2011年3月11日に福島でなにがおきたのか、この土地の人たちの経験を礎にしなければSDGsも未来も考えられないのではないかといいます。そして、今日この日、ここからまた一年が始まると決意をあらたにしているようでした。震災から10年が経過し、当時を知らない子どもたちもたくさん増え、多くの人の気持ちにも時間の経過を感じさせます。しかし、決して風化させない、そんな強い思いが伝わってきました。

鈴木美伸

TVリポーター、ラジオパーソナリティ
現在、福島中央テレビ「ゴジてれChu!」
ふくしまFM「impress ーGOOD FRIDAYー」にレギュラー出演中。
また、近年は舞台演劇や朗読会に出演するなど活動の幅を広げている。

渡辺俊美

1966年12月6日 福島県川内村生まれ 富岡町育ち
1990年当初に結成されたTOKYO No.1 SOUL SETのギター、ヴォーカル、サウンド・プロダクション担当。
現在までにシングル15枚、アルバム8枚、その他ライヴ、ベストアルバムなど多数リリース。
2021年には30周年記念オリジナルフルアルバム「SOUND aLIVE」発売。
並行して2000年に結成したソロプロジェクトTHE ZOOT16を経て、バンドスタイルの渡辺俊美&THE ZOOT16のギター、ヴォーカルとして活動中。
2010年には同じ福島県出身の山口隆・箭内道彦・松田晋二の4名で猪苗代湖ズを結成。
2011年3月に録音した「I love you & I need you ふくしま」で第62回NHK紅白歌合戦に出場。
当時高校生だった息子に3年間にわたって作り続けた弁当が話題となり、エッセイ『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』として2014年にマガジンハウスより出版、ベストセラーに。
漫画化およびNHKでテレビドラマ化された後に、2020年には「461個のおべんとう」のタイトルで映画化。兼重淳がメガホンを取り、父親役を井ノ原快彦・息子役を「なにわ男子」の道枝駿佑が好演。劇中音楽も担当。

https://note.com/toshimi16/

ホテルニュートーキョー
guest 山㟢廣和 (toe)

2003年、今谷忠弘のソロユニットとして始動し、その後はバンド編成によるライブ活動を展開。
今回のSONG OF THE EARTH 311 FESTIVALでは、ゲストに山㟢廣和 (toe)を迎え、2016年の3月に制作された"LIGHT FOR FUKUSHIMA" を披露する。

https://hotelnewtokyo.net/

Bro.KORN

34年間ライヴハウス周りをしながら当時の幻のライヴハウス「新宿ルイード」で3年間超満員の記録を作り、6社のレコード会社からスカウトされ、その後あのWON’T BE LONGの大ヒットにより売り上げ160万枚のミリオンセールスを達成する。
その後、NHK 紅白歌合戦初出場を果たし、FNS歌謡祭、有線大賞、TBS音楽祭新人賞等々を受賞。
芸能界での幅広い交友関係をもち、様々なアーティストへの楽曲提供を行い、自らもソウル・ブラックミュージックをはじめ、DISCOCLUBカルチャーの発展に尽力し、テレビ、LIVE含め様々なシーンで精力的に活動し続けている。
昨年、自叙伝的ベストアルバム「魂信。~My Life is in Destiny~」(2枚組全33)をリリース。魂に導かれた人生と音楽が詰め込まれた渾身の最新アルバムとなる。
昨年、バブルガム・ブラザーズ結成40周年を迎え、さらなる活動を加速させていく。

https://twitter.com/kondohgumi

藤原さくら

福岡県出身。1995年生まれ。
父の影響ではじめてギターを手にしたのが10歳。
洋邦問わず多様な音楽に自然と親しむ幼少期を過ごす。 高校進学後、オリジナル曲の制作をはじめ、少しずつ音楽活動を開始。地元・福岡のカフェ・レストランを中心としたライブ活動で、徐々に注目を集める。
4月からは東京・NHKホールをはじめ全国5都市で「Sakura Fujiwara Tour 2024」が開催される。
宮城公演は4月21日仙台PIT。
天性のスモーキーな歌声は数ある女性シンガーの中でも類を見ず、聴く人の耳を引き寄せる。

https://www.fujiwarasakura.com/

谷本賢一郎プロフィール
佐用町観光大使。兵庫県佐用町出身。歌手、タレント。愛称:タニケン。
NHK-E テレ「フックブックロー」けっさくくん役としてレギュラー出演。
BS プレミアム「ワンワンパッコロ!キャラともワールド」にてギターモグラの声や、テレビアニメ「ジェリージャム」では主題歌・挿入歌を担当。
2019年、CD キッズアルバム「うたの店長さん・ステキ ソングショップ」をキングレコードから発売。
2022年9月、最新 CD アルバム「青い花」を発売。
現在、のりもの研究家タニケンとして出演の DVD「のりものすごいぞ!」シリーズ 6作品を Amazon Prime Video チャンネル NHK こどもパーク、 Hulu などで動画配信中。
アコーディオンまいこ、パーカッションのノッチと一緒に、 全国各地でのファミリーコンサートや野外音楽フェス、学校・保育園・幼稚園での訪問ライブなども行っている。

http://maimusic.net/

Laugh(ラフ)
福島市を中心に活動するキッズダンスチーム。
心から笑っていたい!
またそんな笑顔を見ていたい!と言う想いがあり結成。

HYS(ヒス)
福島県を拠点に活動する17歳のヒューマンビートボクサー。
過去に2度の大会で優勝し、国際大会では見事にランク入りを果たす。
2019年のヒューマンビートボックス日本大会ではベスト4に残る。
大会のみならずライブパフォーマンスも精力的に活動しており、FUJI ROCK FESTIVALをはじめとしたさまざまなイベントに出演。
現在は一般社団法人LOVE FOR NIPPONに所属し、日本ヒューマンビートボックス協会が掲げる「ビートボックスと社会貢献」をコンセプトに活動している。

山岡トモタケ
福島県二本松市出身シンガーソングライター。
WHITE ASHのギタリストとして10年間活動後、2017年に解散。
解散後はアコースティックバンドs o t t oを経て、現在ソロは山岡トモタケ、バンドは山岡トモタケ&FLAMINGSとしてライブ活動中。
2023年福島ユナイテッドFC応援ソング「まなざし」を担当。
福島中央テレビ音楽番組「二畳半レコード」、ふくしまFM「2畳半レコード・オン・ラヂオ」で純レギュラーとしても活躍中。

《X》
https://x.com/yamaokatomotake
《Instagram》
https://www.instagram.com/yamaoka_tomotake

片平里菜

シンガー・ソングライター。「閃光ライオット 2011」にて審査員特別賞を受賞し、2013年メジャーデビュー。
今年夏には猪苗代野外音楽堂でデビュー10周年イベントを行い、9thシングル【予兆】10月18日NEWアルバム【Redemption】をリリース。情感にあふれた声、日常を包み込む詩、環境や社会へのまなざしは人々の心を震わす。
次世代の表現者として、従来の音楽の枠に捕らわれず幅広い活動を行っている。

https://www.katahirarina.com/

青谷明日香

ピアノ弾き語りシンガーソングライター、青谷明日香。
郷愁あふれる田舎の風景から、哀愁ただよう都会のビルの風景まで、様々な主人公の物語を歌い紡ぐ。
「FUJI ROCK FESTIVAL」「New Acoustic Camp」「森、道、市場」「オハラ☆ブレイク」などの大型野外フェスや、お寺、神社、公民館、カフェ、バー、旅館等、場所を選ばないスタイルで、演奏ツアーを敢行。
また、CM楽曲制作、テレビ番組主題歌、映画主題歌・劇伴の楽曲制作も行う。

www.aoyaasuka.com